永井豪先生の運勢を解析してみました。石川賢先生との相性も見ています。

すごい成功運ですね、豪 先生 !

大変、遅くなりまして申し訳ありません。
永井 豪 先生ネイタル ホロスコープ(お生まれになった時の天体の配置図)と その解説です。
ホロスコープの情報量は無限とも言えるほどですが、ここではごくごくさわりの部分だけを、 でも、石川 賢 先生との相性もあわせてご説明いたします。


次に挙げた豪 先生のホロスコープをご覧になっていかがでしょう?
とても惑星が偏在していることにお気づきだと思います。 10大惑星(占星術では太陽・月も惑星と呼ぶ)が120度以内に集まる 典型的な“バンドル(収束)型”です。惑星の集中している分野について 集中力、継続力、関心、決断力をもたらすパターンで、 特に、豪 先生の場合はホロスコープの自力を意味する左半分に集まっているので、 理由はどうであれ、ご自分で意思決定した物事に粘り強くひたむきに取組む 傾向がうかがわれます。

1945年9月6日 午前3時00分 輪島 生まれ
豪ちゃんのネイタルホロスコープ
星座記号名称 惑星配置表
生来の気質の傾向を表すアセンダント(上昇宮)獅子座社会との関わりの中で現われる気質を示すMC(天頂のこと。 黄道と子午線の交点。Midum Coeliの略)が牡牛座です。

つまり、獅子座が基本に意味する 「自分のイメージの中に沸き上がる感動や創造のエネルギーを外部に表現する」能力を 生来もっているので、気分が盛り上がるとすぐに実行に移すノリの良さがあります。
と、同時に、現実的な社会の中では牡牛座「物質的、感覚的な確実性」を 発揮しますから、ノリという衝動を確実に実行するための実務能力を身につける努力を 惜しみません。
ただ、主体的な自己表現に喜びを見出す獅子座の特性から、その努力はご自分が楽しいと 感じることだけに集中するので、仕事と趣味の区別が曖昧になりがちです。

また、アセンダントから上5度以内金星と冥王星が配置されています。

金星はVenus(ヴィーナス)の名前の通り愛と美の星。と、同時にエロティックなものを 支配する星です。
冥王星は絶滅と再生の星、世俗から排斥されたもの、時として背理を意味し、 更にはグロテスクを意味します。
豪 先生の作品傾向を鑑ると、生来の本質を意味するアセンダントにエロ・グロの星が揃っているのは、 とても興味深いと思います。

加えて申せば、金星、冥王星ともに、心霊世界を意味する第12ハウスにある 星ですから、豪 先生は、心霊世界や目に見えないこの世ならざる世界から自分の 本質的エネルギーを受けていると読めます。

惑星のなかで際立っているのは誤差3度でコンジャンクションしている(重なり合っている) 木星と海王星が、金星や冥王星トライン(発展的に相互のエネルギーを 引き出し合う角度、120度を形成すること)になっていることです。 木星社会的大成功を、海王星は時として異端扱いされかねない 芸術家肌の大成功を意味しています。
言うなれば、世俗的な成功と超俗的な成功が共存しうる運勢です。
特にこの木星と海王星は、後天的に身につける実用的技能を司る第3ハウスに 入っているので、社会的な成功に大きなエネルギーをもたらします。

具体的な現象としては、木星現実的発展性・拡大性海王星夢や想像力を意味し、それらが娯楽性を司る獅子座にある 金星と冥王星と相互に力を生かしあう配置になっているので、 エロティックなもの、この世ならぬものやグロテスクなものがテーマの漫画やアニメーション、 玩具などで社会的に大成功する運勢です。
また、金星と冥王星ある第12ハウスは、インターネットの世界を も意味しますから、インターネットへの取り組みが、豪 先生に今後ますますビジネス的な 成功をもたらす可能性が大きいといえます。

そして、注目すべきは第12ハウスにある土星です。ノーアスペクトと言いますが、 どの星ともリンクされていません。
土星節制の星です。現実世界においては、社会的な要請と 自分自身との折り合いを付けて(多くの場合、本人にとっては抑圧と感じられる作用でしょう)、 仕事や実績を形にする働きを持っています。
豪 先生の場合、この土星の力を引き出す惑星が存在していないので、日常生活に中で 土星が意味するところの社会的通念、義務感を使いにくい惑星の配置といえます。
ですから、「普通に仕事をしていると、形にならないか尻切れトンボになる」運勢といえます。 それでも、土星がある第12ハウスが暗示するのは“目に見えない曖昧な世界”なので “心霊的なもの”をテーマにすると形にまとまりやすくなります。

ノーアスペクトの大きな特徴は、日常的にはその惑星の力が使えないが、 非日常的なこと(事情)が生じた時に、普段、抑圧されている分まで爆発的に、 その力(土星で言えば“形を付ける”)を発揮することです。
永遠の名作『デビルマン』が、テレビの物語から大きくかけ離れ、 過酷なまでに劇的な結末で完結したのは、豪先生に何らか非日常的な事情が生じて、 ノーアスペクトの土星が爆発した結果のような気がします。

『デビルマン』には幾つかバージョンがありますが、講談社の完全復刻版が お勧めです。
『ベルばら』が好きだったという方は、ぜひ『新デビルマン』まで行ってみて下さい!
まだ、デビルくまがない明 シレーヌ、血まみれでも きみは うつくしい さっちゃん、ススムちゃん、事態切迫 塩の柱って何? 切なげな了、言葉を失った明 愛、それは哀しく…


もうひとつ、注目しておきたいのが、革命の星天王星です。
豪 先生のホロスコープの中で天空の最も高い場所にあって(広義のカルミネート)、 しかも太陽と90度のハードアスペクト(相互に否定的な力を及ぼしあう関係)を形成しています。 太陽自分の意志をあらわし、天空の一番高いところにある星は、 世間から見られるその人の姿です。
即ち、豪 先生は、自分の意志に反して、改革者、あるいは既成の価値観の否定者という 社会的な評価を受けやすいといえます。

また、天王星電波の星であり、標準から外れた自己主張の星であり、 機械の星です。
ロボットが主体的に意志を持って行動するアトム型でもなければ、 人が外部からリモートコントロールする鉄人28号型でもない、 『マジンガーZ』、即ち、人が乗り込んで操縦する 新しいタイプのロボットをこの世に送り出した豪 先生の功績を そのまま顕わしています。 電波はアニメーションに不可欠だし、その後、今日に及ぶまで幾多のロボットアニメの 原点となっている『マジンガーZ』の大ヒットは今更、 申し上げるまでもありません。

なお、各惑星が配されている星座のエレメント別の割合を見ると、 土2、火3、風4、水1となっています。(土…太陽・月が乙女座、火…水星・金星・ 冥王星が獅子座、風…火星・天王星が双子座で木星・海王星が天秤座、水…土星が蟹座)
ここでは、シングルトン理論の詳しい説明は割愛いたしますが、一見すると の特性が色濃いようでありながら、実は、に全てのエネルギーが流れ込む 割合です。つまり、一見するとの特性である“知性”で物事を 判断なさるようだけれど、実際のところは“典型的な直感派”です。


豪 先生と 賢 先生の相性を見てみましょう。

前提としてご理解いただきたいのは、相性というのは本人同士の情緒的な好き嫌いのことでは ありません。ですから、本来、相性は“良い”とか“悪い”と一言で言いきれるようなものでは ないんですね。
ここでは、意識的な感覚や自覚的な言動ばかりでなく、潜在的な部分も含めて、 豪 先生と賢 先生がお互いに影響を及ぼしあう運勢傾向を見てゆきます。
石川 賢 先生のことをもっと知りたい方は こちらにあります“石川 賢の部屋”を御参照下さいませ)

内側が豪ちゃん、外側が賢ちゃん
左が豪ちゃん、右が賢ちゃん 星座記号名称
石川 賢先生のネイタルホロスコープ
1945年6月28日 時間不明
賢ちゃんのネイタルホロスコープ
惑星配置表 星座記号名称
まず、個人的な運勢をあらわす太陽や月がおもしろい調和を見せています。 太陽と月の関係についての補足説明
豪 先生の月と賢 先生の太陽がほぼ60度“楽しいお仲間関係の角度”を 作っているのに対して、豪 先生の太陽と賢 先生の月は180度緊張関係の角度です。 180度の補足説明

この異質の角度の組み合わせが、お二人のもっとも基本的な人間関係の部分で、 それぞれの個性をぶつけ合いながら、そのぶつかり合いを楽しんでゆける関係を 成立させています。

太陽、月以外の惑星の配置を見ると、特筆すべき第一点は、豪 先生のアセンダント (獅子座の12度)と賢 先生の冥王星(獅子座の13度)が重なっている (コンジャンクションしている)ことです。
賢 先生の出生時間が分からないので、この冥王星がどのような働きを持っているか(ハウスの特定)が 特定できないのが残念なのですが、冥王星のキーワード、絶滅と再生の作用で 豪 先生の本質的な要素を極端なまでに高めています。
即ち、豪 先生の持つ偏りに拍車を掛けて、その個性を感覚的に極端なまでに強めてしまうのが 賢 先生であるといえます。

第二点としてあげられるのは、賢 先生の土星が獅子座の19度にあることです。
つまり豪 先生のアセンダントに賢 先生が土星をもたらしているわけです。
先述のとおり、豪 先生はご自分の土星のエネルギーを使いにくい運勢です。 インスピレーションを作品化する、イマジネーションを現実的な形にしてゆく、 アイディアを物質化するなどの土星の働きは、賢 先生の土星から得ている部分が大きいでしょう。 (これも、賢 先生の土星の働きが特定できないので、具体的にはどのような分野で 豪 先生に働きかけているのかまでは読めません。)

第三点は、賢 先生の火星が、豪 先生の太陽とゆるやかながらコンジャンクションを 形成していることです。
火星やる気や情熱を与えると同時に、武力、暴力の星でもありますから、 豪 先生の活動を活性化するという人間関係の面ばかりでなく、 具体的な作品制作上においても賢 先生の存在が豪 先生の作品にバイオレンスの要素を もたらしていることが伺われます。

と、同時に豪 先生の火星も、賢 先生の水星金星、及び、天王星と かなりの精度で重なっています。

つまり、賢 先生も豪 先生の火星のエネルギーがやる気や情熱の源になっています。 同時に賢 先生の作品上にバイオレンスの要素をも強く反映させているのが、 豪 先生の火星でもあります。

この関係で面白いのは、先述のとおり豪 先生が御自身の金星と冥王星の働きでエロ・グロが 前面に出ているのに対して、賢 先生御自身の金星豪 先生の火星の 働きでエロとバイオレンス、もしくはバイオレンスに対する美意識がより 作品上に際立つ傾向が見られることです。

次に賢 先生の天王星ですが、それは先ほども申しましたように機械の星です。 即ち、天王星と火星のコンジャンクションしていれば “機械によって戦う”暗示に他なりません。 いまさら、私がここで『ゲッターロボ』云々を申し上げる必要はないかと思いますが、 ホロスコープ上にもはっきりそれが出ています。

最後に賢 先生の水星の意味するところですが、それは豪 先生の火星から発する行動力、実行意欲に 社会的要素天王星)とともに、ビジネス感覚・利潤追求感覚水星)を 加味しているといえます。 両先生がお持ちの星の配置が組み合わさることで、いわば品格ある営業感覚、企画、商売が 可能になっていると言えます。

以上を纏めてみると、豪 先生と賢 先生はお互いに、やる気、楽しさ、面白さの追求を 与えあうとても発展的な関係であるといえます。
作品がビジネス的にもシャープな感覚を持つのは、お二人で御一緒にお仕事をなさっているがゆえの 事といえます。


最後に、豪先生の近年の状況を

これはトランジットやイングレスなどネイタルホロスコープ以外のホロスコープを使っての 鑑定になりますが、当該ホロスコープの掲載は省略してご説明だけを書かせていただきます。

昨年くらいまでの30年は豪 先生にとっては社会的サバイバルの時代でした。
サバイバルが終わってからは、自分にとってのルーツに戻って行く時期です。 それと前後して3〜4年くらい前からアイデンティティ探しの時期に入っています。
社会的運勢は高潮のウェーブに入っているので、企画が形になりやすい時期といえます。 自分の今までの業績や成果を、社会的に取り入れてゆく時期といっても良いでしょう。
2年くらい前から進行している対人関係においての変化があります。 全般的に、火星のエネルギーの使い方がポイントになってきています。
(1999.9.20 up)

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