雪紅皇子 ゆきくれないのみこ 全1巻(夢の碑シリーズ6)
 夢の碑シリーズ全体についてのコメントは
プチフラワーコミックス(小学館)のページをご覧ください。
白鳥の歌を聞いているのかな、映さん
1998年8月10日初版

[ 収録作品 ]青文字は『夢の碑』以外の作品)

雪紅皇子 (1992年〜1993年)
南北朝時代というより既に室町時代、あと10年余りで応仁の乱が起ころうかという頃。
それでも、南朝方の人たちは吉野山奥の集落で帝を戴き、南朝再興に人生を賭け、子孫に悲願を托している。 その要(かなめ)の重責を、物静かにひとり背負う一の宮。 数少ない手兵をまとめ率いる山岳戦の天才、弟宮・映宮(はゆるのみや)。 異形の愛が、ほのぼのとした彩りを添えています。
水琴窟 すいきんくつ (1993年)
雪紅皇子のインサイドストーリー。 映宮のお守役・降矢(ふるや)と、真葛(まくず)はともに南朝の隠れ里で育った幼なじみ。
小道具に使われている水琴窟や砧(きぬた)から、日本古来の音に対する美意識に思いを馳せてみたり。
上ゲ哥 あげうた (1994年)
同じく雪紅皇子のインサイドストーリー。 幼い映宮が、兄・一の宮のもとに引き取られるまでのいきさつと、雪紅皇子の導入部の伊勢の偽南朝狩りの物語。
映宮の女装は遊女置き屋のおかみが目眩をおこすほど美しくて。
エッセイ 里中 満智子
(2001.10.29 up)