サスペンスミステリー レディースコミック(白泉社)

初版 1994年1月15日
ISBN 4-592-15131-3

四十七文字・1

収録作品
vol.1 菊女の声(きくじょのこえ)
初出 セリエミステリー1993年1月号
 「旧家に幽霊はつきものだ」と言われても、わが身に迫れば「そうですね」と答えられる人も少ないはず。 それを、「おもしろそうだわ」とわくわくして、ちょっかい出してしまうのが結衣ちゃん。
 化けて出る側、出られる側、それぞれに言い分があるのが、四十七文字の浮世の常。
vol.2 菫女の箱(すみれじょのはこ)
初出 セリエミステリー1993年4月号
 雪深い温泉郷の殺人事件での幕開き。居合わせたのは雪国ならではの抜けるような色白の美女。 村には吸血の「土蜘蛛伝説」。
 そんな状況に出くわしたら、結衣ちゃんはもういそいそと真相さがしに雪道を歩きまわってしまいます。
vol.3 蓮女の火(れんにょのひ)
初出 セリエミステリー1993年10月号
 美貌の未亡人は女社長にして芸術家。しかも、「没個性が美徳となる今の日本婦人にはない勇気と野心がある」
 水に浮かぶ華やかな蓮(ハス)の花を支えているのは、泥土の根っこ。人世(ひとよ)のめぐり合わせ裏表。
鴎の女(かもめのおんな)
初出 1992年 ボントーン 2月号
 「年齢の差なんて関係ない!」 DOZIキャラだもの、世界中、飛行機を乗りついで恋人を追ってまわっちゃう。そしたら、いつの間にか「鴎の女」と呼ばれていたりして。
 そして、明るくめげないのは女の子ばかりでないのが木原作品。「この容姿のうえに 性格まで端正だと つきあってて息がつまるでしょ? 」と言ってのける美青年です。
(1999.8.27 画像 up / 02.06.28 追加)

初版 1995年5月15日
ISBN 5-592-15132-1

四十七文字・2

収録作品
vol.4 柊夫人(ひいらぎふじん)
初出 セリエミステリー1994年2月号
 窓辺にたたずむ美女への忍ぶ恋で、行方不明者続出。
 巻き込まれ型の結衣たちと、「火のないところに煙は立たぬ… そういつまでも世間をごまかしていることはできますまい」と、腹をくくった関係者の駆け引き。落としどころ如何?
vol.5 黒百合女王(くろゆりじょうおう)
初出 セリエミステリー1994年8月号
 「時は大正初期 旧家の未亡人と婿の弟の密会! そして娘夫婦の不仲! なにかおこるかも…」という結衣ちゃんの期待にそむかず、事件が起こるは起こるは…。
 静養に来たはずだったのに、さわやかな高原には、元・はすっぱな場末の女工、身持ちの悪い母と娘、若いツバメと役者が揃い踏みです。
vol.6 玉藻姫(たまもひめ)
初出 セリエミステリー1995年2月号
 「わたしの専門は怪奇学ではなくて英文ですが……」 シリーズの進行とともに、いつの間にか巻き込まれ型になった佳央里さま。
 で、「伊豆の研究所に出没する怪物」の正体解明を引き受けたわけですが、剣道4段の腕前が鮮やか!
vol.7 白薔薇の君(しろばらのきみ)
初出 セリエミステリー1995年4月号
 貧しいながらも睦まじく病害虫の特効薬の研究に夢を託している薔薇園の夫婦と知り合いになった結衣。
 洋行がえりの外交官のお嬢さま、とにかく派手好きでなんでも思い通りにならないと気がすまない。経済援助を名目に薔薇園に乗り込むが、彼女のやりたい放題が事件を呼んで…。
恐怖の踏切
初出 1992年 セリエミステリー 10月号
 平成2年に木原先生が自動車の運転免許をとった直後の恐怖の体験談。
 アシスタントさんなしでひとりでお描きになった作品だけに、DOZIテイスト炸裂の8ページ。(拙サイト「DOZIさまのメッセージ 2001年7月13日 その1」をご参照ください)
(1999.8.27 画像 up / 02.06.28 追加)